一人で飛行機に乗ってたら、「あの人、日本人じゃないと思った」って笑われたことがあった。
それも、ごく普通の感想なのに、「日本人なら日本人らしくしろ」という意味だととらえてしまう。
そうやってキャッチする根底に、「マイノリティは、生きられない」という思い込みがある。
どんな言葉を聞いても、「マイノリティは、生きられない」という意味に変換されてしまう。
どんなドラマが好き?と言われたとして、ドラマよりアニメが好きとは言えない。
マイノリティなことがバレると、生きられない気がするから。
職場で、「嵐が好きなんだ」という人が話をしていて、
嵐が好きじゃないんだけど、嵐が好きそうに話を合わせる。
マイノリティなことがバレると、生きられない気がする。
職場で、ディズニーランドが好きという話で盛り上がっていても、
「ディズニーなんてもう飽きたし」と思っているけど、
「いいよねー」という。
マイノリティなことがバレると、生きられない気がする。
全然面白くない話をしていて盛り上がっていても、
嘘笑いを続ける。
マイノリティなことがバレると、生きられない気がする。
同僚がしている話に聞き耳をすましている。
まったく興味のない話だけど、
話に入るチャンスをうかがっている。
「空気も読める普通の人間!!それが私なんです!!」
というアピールをするために。
マイノリティなことがバレると、生きられない気がする。
陰謀論が大好きだけど、その話はほとんどしない。
なぜなら、一般的にマイノリティな話だから。
そんなマイノリティなことを言ったら、生きられない。
「これが今、流行っているんです!!」
と、テレビやネットで紹介されているのをみると、
「これをやれば生き残れるよ!!」と言われている気がして、恐怖する。
マイノリティな考えの人間であることが、バレないように注意しながら生きてきた。
「マイノリティがバレる」ということは、死刑宣告みたいに思ってた。
殺されないようにずっと
「私は普通の人間なんです!!!」というアピールを続けた。
大嫌いなもののことを、「大好きなんだ」って、嘘をつきつづけた。
面白くなくても笑い続けた。
「私は普通なんです!!私は普通なんです!!・・・・・これで殺されなくてすむよね?」
と、アピールし続けた。
結果、めちゃくちゃ嫌われていじめられたりした。
どうしたら、この「マイノリティは生きられない」という恐怖から解放されるのか分からない。
こんなにも、この思い込みのことをよく分かってるのに、どうして手放せないのか分からない。
そもそも、マイノリティって何か?
「マツコの知らない世界」を見ていると変な人ばかり出てくる。
カレーしか食べないとか、フルーツしか食べないとか、電柱を作り続けている人とか。
変わった習慣や、変な趣味を持っている変人たち。
変人たちがムーブメントを起こして、「そういうものがあったんだ」と、注目されたりしている。
その結果、自分の趣味だけで生きられる生活を手に入れた変人もいた。
マイノリティな生き方を始める人は苦難も多いけど、そのカラを破った倍くらいすごいことが起こっている。
もしかしたら、「マイノリティな生き方を悩み続けなければならなかった」ってことは、
自分には、マイノリティを加速させる役目があるのかもしれない。