自分はとても頭が悪いんだと思っていた。
知的障害か、発達障害なんだと。
人よりも物事を覚えてられないし、
論理的に物事を考えることも、できなかった。
それが催眠療法をしてから治った。
前世を知るためにやった催眠療法だったが、
私の頭は少しだけ良くなった。
催眠療法をすると、私の記憶は、失われなくなった。
自分が物事を忘れてしまうのも、
論理的に考えられないのも、
記憶に問題があったからだと気がついた。
今までは、穴の開いたバケツみたいに、
必要な記憶を忘れてしまう人間だった。
もともとの記憶力の悪さも、あるだろうが、
精神的なブロックがそうさせていた。
都合の悪いことを、思い出せず、
自分と向き合うための記憶が、失われていた。
それからは、人の話が理解できたり、考えたりできるようになっていった。
知的障害や発達障害の人間が、健常者になるような進化を遂げた。
それまでは、自分以外のすべての人間が雲の上の存在だった。
バカにされたとしても、その内容を理解したり、反省できるような人間じゃなかった。
そんなひどいハンディを持っていたので、
働いてお金を得ることは、大変なことだった。
それなのに帰れるような実家でもなく。
知的障害のような能力で、強いトラウマを持ち、
帰れる実家もない。
なかなかの厳しい状況で生きてきた。
誰よりも低い能力や、大きな心の傷を持ちながら、逃げる場所もなく。
かわいそうに思ったのか神様は、
心の傷を治して、能力も改善するチャンスを与えてくれたのかもしれない。